古くならずに深くなる〜郷愁を漂わせる洋館へ想いと 愛着のあるオウチStoryをお伺いしました。

 

緑の山々を望む静かな住宅地に建つ水越邸は、シンプルな外観にどっしりとした木の玄関ドアがポイントになっています。オーナーの水越洋さん・浩子さんのご夫婦は、二人のお子さんの成長にともなって、それまでの家が手狭になったことから建て替えを決断しました。 オールフローリングの床材はトドマツ、天井と壁にはシナ、キッチンのカウンターはタモ。壁には珪藻土を使い、塗りっぱなしのざらざらした仕上がりにしました。

1階の奥は洋さんの仕事部屋になっている。玄関から仕事部屋まで続くホールの壁にはアール(丸み)を持たせて、空間の広がりを演出している。

2階のリビングには、一枚板の大きなテーブルがあります。ナラの古木を使ったこのテーブルは、材料選びから磨きまで、水越さん一家がみんなで協力して創りあげたもの。「製材や組み立ては材木店でやってもらいましたが、できることは極力自分たちの手でやりました。何回も作業場にお邪魔して、じっくり時間をかけて作りました。子供たちも、楽しい、を連発していましたね」と浩子さんは振り返ります。 それを機に家具作りにはまってしまい、テーブルにあわせてクルミの木のベンチまでつくってしまったそうです。「このテーブルとの出会いがなければ、全く違った家になっていたかもしれない」というほど、このテーブルが水越家の家づくりの中心になりました。

2階にリビングを設けて、自然光をたっぷり採り込めるようにした。白い珪藻土の壁と木の風合いを損なわないように、インテリアはなるべくシンプルにしている。

インテリアにも、お二人のポリシーが表れています。 カーテンも既製品は使わず、布地やフックなどイメージに合うものを徹底的に探した、と浩子さんは笑います。「シンプルで、この家のコンセプトに沿うものとなると、どうしても手作りになってしまって。 手間もコストも掛かるのですが、妥協しなくて良かったと思っています」「まだまだ家づくりの過程」と話す水越さんご夫妻。

ナラの古木でできた、大きな一枚板のテーブル。使えば使うほど、味わいが出てくる。同じ材木店ですでにベンチを2つ、飾り台も1つ制作済みで、今度は子ども用の学習机も作る予定。

シナの木を張った天井はわざと少し低めにした。仕事部屋の天井との段差が、アクセントになっている。

2人のお子さんの部屋には、真ん中に仕切りがあるが、ロフトになったベッド部分は繋がっている。「なるべく家全体に仕切りは設けないようにしました。家族なんですから、秘密なんていらないでしょう」と洋さん。

ご主人の洋さんはCGデザイナー。コンピュータープログラムやネット関連の仕事など、幅広く手がけている。浩子さんは「共通の趣味はプールに行くことぐらい」と笑うが、自然のものが好き、という志向では意見が一致している。

本当にこの家に必要なものを少しずつ揃えていきたい、という言葉に、家への愛情の深さが感じられました。洋さんはこういいます。「家族でよく森へキャンプに出かけるのですが、この家は帰ってきても森と同じ匂いがします。心がホッとする自然の匂い。木のぬくもりに包まれた、心のやすらぐ家です」
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